パソコミ誌『あ』の電脳版

猿若句会直近の[例会特選句集]、連句・友多加座の[最新巻]、私家版辞典[酷誤呆典]、掌エッセイ[信想究迷]などなど

猿若句会句会特選句集

2019年11月例句会

 

(2019年11月16日)

◎=特選  ○=秀作  △=佳作

 

◎  金粉は盃の底恵比須講  中村克久

◎  整然と薪積み終えて山眠る  佐竹茂市郎

◎  晴れゐても影淡かりし冬ざくら  伊藤 理

◎  ふるさとは西に海あり山眠る  高橋 均

◎  小春日に輝くティアラ背伸び見る  長谷川英夫

◎  浅漬けの市に残れる江戸情緒  柴田弘

◎  スティックも靴も遺品や山眠る  児玉竹子

◎  何もかもみんな抱きて山眠る  宮島久代

〇  山眠る一揆の記憶秘めしまま  丸本 武

〇  絶景の尾根に人無し山眠る  原 健一

〇  地滑りの疵ありありと山眠る  大橋一火

〇  庭下駄や日差し恋しき今朝の冬  内野和也

〇  光る葉に黄金が映える石蕗の花  古明地昭雄

〇  山眠る免許返上そろそろか  花柳小春

〇  多摩連山うつらうつらと微睡めり  中村呆信

△  眠りつくひととき前の山の宴  川上登美枝

 

 

 

 なお、知の木々舎のブログhttp://blog.so-net.ne.jp/chinokigi/ 月前半期(1~14日)には「猿若句会秀句選」が掲載されています。