パソコミ誌『あ』の電脳版

猿若句会直近の[例会特選句集]、連句・友多加座の[最新巻]、私家版辞典[酷誤呆典]、掌エッセイ[信想究迷]などなど

猿若句会特選句集 Ⅱ-4

 

2019年12月例句会(2019年12月21日)

◎=特選  ○=秀作  △=佳作

 

◎  どの子にも一つは台詞聖夜劇  伊藤 理

◎  譲られし席に着ぶくれ納めけり  高橋 均

◎  語尾濁し葬の挨拶年の暮  児玉竹子

◎  恙なく只恙なく柚子湯浴む  内野和也

◎  一つ程小さき望みの余生あり  川上登美枝

◎  大小の実をとり混ぜて柚子湯かな  宮島久代

◎  姉妹市の友好碑古り枯尾花  中村克久

〇  アフガンの鉄人逝きぬ冬至粥  古明地昭雄

〇  極月の噂に尾鰭つきにけり  大橋一火

〇  冬至夜の少し癖あるロゼワイン  丸本 武

〇  極月や逝き人みな懐かしく  花柳小春

〇  湯と料理七尾を選ぶ冬の旅  佐竹茂市郎

〇  廃線の鉄路侘しや枯尾花  柴田弘

〇  北の空影濃き尾根や雪催  長谷川英夫

〇  炭の音が響く茶席に山茶花が  原 健一

△  四五本が高々と枯る枯れ尾花  中村呆信

 

 

 なお、知の木々舎のブログhttp://blog.so-net.ne.jp/chinokigi/ 月前半期(1~14日)には「猿若句会秀句選」が掲載されています。