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猿若句会特選句集 2020年1月例句=初句会
◎=特選 ○=秀作 △=佳作
◎ 初鏡ますます母に似てきたりく 川上登美枝
◎ なずな這う荒畑はるか富士の山 原 健一
◎ 煮凝や話せば長き後日談 丸本 武
◎ 初詣願いの風が絵馬鳴らす 古明地昭雄
◎ 東山昏れて祇園の初灯 中村克久
◎ 退院の友より電話四温なり 花柳小春
◎ 初笑女三人総崩れ 宮島久代
〇 伝え来し火消しの心梯子乗 長谷川英夫
〇 賽銭を少しはずんで初詣 高橋 均
〇 一坪の家庭菜園鍬始 中村呆信
〇 未知の日々丸めを戻し初暦 児玉竹子
〇 三寒の冴えたる月の白さかな 内野和也
〇 玄関のドアに小さき輪飾りが 伊藤 理
〇 受験期は三寒四温の日が続く 佐竹茂市郎
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[ひとこと] 「知の木々舎」のブログの前号の「短評」欄に、例をあげながら類句を一番戒めたいと書いた。タイミングを逸したことと今月が初句会であったことから、逆に今月の巻頭句も類句になってしまった。このブログ『あ』では、結果だけを載せて短評欄はなかったので今号から設けることにしました。
◆なお、知の木々舎のブログhttp://blog.so-net.ne.jp/chinokigi/ 月前半期(1~14日)には「猿若句会秀句選」が掲載されています。